(株)鳥繁産業製 エバーフレッシュC C-500使用
■コーヒー専用鮮度保持剤は酸素及び炭酸ガスを吸着します。
■コーヒーパッケージにコーヒー専用鮮度保持剤を封入し、20%の酸素と発生する炭酸ガスを吸着してしまうと、最後には不活性ガスである
チッソだけの理想的な環境になります。
■当店での実際の使用法 : 焙煎後(ミディアムロースト)豆の場合、コーヒー専用鮮度保持剤をいれて速やかにヒートシール処理します。
挽き粉の場合15分前後おいた後、同様に処理します。浅煎りより深煎りの方が炭酸ガスをより多く放出します。したがいまして煎り度に応じて
調節します。
■コーヒー専用鮮度保持剤封入処理後の形態 : 最初は少し膨れますが、3〜5時間でほぼ脱気し、半日から1日経過しますと真空に近い
状態になります。
■コーヒーの美味しさを抽出するために炭酸ガスは必要不可欠です。コーヒー豆は焙煎することにより、つまり加えた熱量により炭素の量が
ほぼ決定します。そして空気中の酸素と化合して炭酸ガスが発生します、したがいまして速やかに酸素を無くすることにより、炭酸ガスの発生を
おさえより長期に美味しさを保持できます。
調圧バルブ付パッケージについて
J-Fストックパック(株)製 グリーンバルブ 当初外国製が多く使われていました。
■調圧バルブ付パッケージの機能 : 外気圧とコーヒーパッケージの内圧差で外気の流入をカット
しながら、少しずつ内圧を下げ、ガスによる膨れを防止する。
■調圧バルブ付パッケージが使用される理由 : コーヒー豆は焙煎直後は空気中の酸素と反応し炭酸ガス
が発生します。さらに粉に挽いた場合大量のガスが発生。この事は焙煎直後のパッケージでは袋が膨れるのが
当然であり、それは真空パッケージしても同様です。わずかな酸素でも炭酸ガスの発生はあります。
調圧バルブ付パッケージの良いところは、焙煎直後に粉でも豆でも直ぐにパッケージ出来ることです。
■当店が調圧バルブ付パッケージを使用しない理由 : 前述のように コーヒー豆に加えた熱量(深煎りほど炭素の量が
多くでる)に比例し炭酸ガスは徐々に発生し大気中に放出されます。徐々に放出されるということは、コーヒー豆が
それだけ長期にわたり酸素と反応していることであり、内部の香りも失われていると思われます。姿(見栄え)・形状が
良いとか、コーヒーの芳香が店頭ディスプレイ時に購買意欲をそそるとか、ありますが本来はコーヒー抽出の直前まで
しっかりと封入しておくべきものと思います。
理想的なパッケージとは
■前項までいろいろと述べてきましたが、包材メーカー、焙煎業者、自家焙煎ショップ、それぞれお客様の手に渡るまで、
できるだけ焙煎時の鮮度を保つパッケージングの努力を重ねていると思います。
■ショップによってはバルブ装着、真空処理、コーヒー専用鮮度保持剤、チッソ充填等物理的、化学的な方法を併用している
場合もあると思います。当店では対費用効果の面で、コーヒー専用鮮度保持剤のみのパッケージングをしています。
■これからも理想的な保存方法をそれぞれの立場で考えられていくものと思いますが、基本的には保存方法より保存期間
が優先されます。コーヒーは焙煎後できる限り早く消費する、これが一番大事です。 コーヒーを美味しく飲むために・・・